柏の民話について

~柏市には市内全域に古くから伝わる50以上もの民話が伝承されています~

柏市にこんなに多くの民話が伝わっているなんて知りませんでした!
自宅近くに伝わる民話があってビックリ!
新しい街だと思っていたのに柏市も歴史が深いんですね!
                 《お客様の声より抜粋》

柏のむかしばなし

 昭和58、59年に柏市教育委員会が学校の先生方の協力を得て、市内各地に代々お住まいのお年寄りから子どもの頃に聞いた民話をヒアリングし、その中から29のお話しを昭和60年に『柏のむかしばなし』という一冊の本にまとめました。

柏のむかしばなし観光資源化事業

 一方、柏市観光協会は令和2年にコロナウイルス感染症による行動制限を受けて、それまでのインバウンド対策事業からマイクロツーリズムに方針転換を行い、そのコンテンツとして「柏のむかしばなし」に注目しました。調べてみると旧沼南町エリアのお話しも含め、まだまだ多くの民話が存在することに気づき、これら民話の舞台を巡るマイクロツーリズムを展開すべく柏のむかしばなし観光資源化事業を立ち上げました。同事業では、柏のむかしばなしホームページの開設、むかしばなしマップの制作配布、読み聞かせ動画にアクセスできるQRコード看板をむかしばなしの舞台に設置するなど、様々な媒体で柏のむかしばなしを広く紹介してきました。以降、旧沼南町を含む市の様々な刊行物、各地域のお年寄りからのヒアリング等を重ね、20以上の民話を新たに発掘、現在では50の民話を柏市観光協会のホームページやマップで紹介しています。

柏の民話の特徴

 柏の民話の特徴は、2つあります。まず第一にそれぞれのお話しの舞台が判明しており、また、馬が抜け出た絵馬や力くらべに使われた力石、村人の夢枕に立たれたお地蔵様、蛇の被害をなくしてくれた弁天様、いくつもの伝説を持つ池などなど、現在でも民話に登場するその多くを実際に見ることができるのです。いずれも日常の中では目に留めないようなものでも、民話に登場するものとしてあらためて見ると、がぜん興味深いものとなってきます。特徴のふたつ目は地域の歴史が色濃く反映されているお話しが多いことです。平将門公の活躍、相馬氏による統治、馬の産地と小金牧、江戸時代の物流、疫病の流行、庶民の文化や慣習、歴史ある神社仏閣の縁起などなど、まさに民話は郷土史を学ぶ入口としても最適な教材。これこそが柏の民話の魅力です。
 民話は、地域の歴史、神仏や大自然への畏怖と感謝、祖霊への思いや死生観、負の部分も含め連綿と続いてきた人々の暮らしや慣習、「欲張ってはいけない」「約束は守る」「悪いことをすれば必ず自分に返ってくる」「子どもだけで山には入らない」など、人として大切なことを凝縮して伝え続けてくれています。歴史的、文化的、教育的、民俗学的、様々な一面を持つ柏の民話の世界を、ぜひ覗いてみてください。

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